1、炎上は面白さの証!?読み応えのある炎上Amazonレビューを徹底調査してみた。
どうも、カタダです。
Amazonのレビュー欄には、ステマや未購入者レビューなどいくつか改善すべき課題があることは有名ですが、中には異様なほどにレビュー欄が荒れる、「炎上書籍」が存在します。(本当は書籍に限らないけど、ここでは焦点を絞ります。)
内容への酷評ならまだいいほうで、著者への誹謗中傷、そして以前記事にしましたが、著者への歪んだ愛が表現されていると言えるストーキング書評まで存在するのをご存知でしょうか?
※これがその記事↓
はあちゅう本のAmazonレビューが嫉妬まみれでスッキリしない件 - カタダのペンギンな日々
そういえば以前、ネット界の炎上王子ことイケダハヤト師がこの記事にコメントしてくれてました。
面白い本はだいたいレビューがクソまみれですね。/ はあちゅう本のAmazonレビューが嫉妬まみれでスッキリしない件 - カタダのペンギンな日々 http://t.co/l3XOmQECSz
— イケダハヤト (@IHayato) 2015, 9月 27
この指摘が本当なら、むしろレビューが炎上している書籍ほど面白いのではないか!?
まぁそれは言い過ぎにしても、荒れてしまったレビュー欄は、いっそのこと読んで楽しでしまったほうが、著者も報われるのではないか――。そんな思いから、読み応えのあるAmazon炎上レビュー書籍を独自にピックアップしてみましたので、ランキング形式でご紹介します。(我ながら何やってるんだ…)
2、調査方法
いかにも炎上しそうな著者にあたりをつけレビューを見て回るという、アナログな調査方法です。(対象者の詳細は後述)
3、読んで笑えるAmazonレビュー欄ランキング
第5位:村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
これに関しては激しく炎上しているわけではないのですが、「最も参考になったレビュー」が面白く、一時期ネットニュースで取り上げられてました。
「初めて村上春樹を読んだ」というレビュアーが、純朴なツッコミを入れていくという超大作のレビュー。僕はわりと村上春樹好きですが、視点が面白くてクスッとしてしまいました。
一部を引用すると、
(※前略)読む進めていくうちに、「あ、これはおいらとは違う」といつもの村上カラーが炸裂してきます。20ページぐらいで主人公は恵比寿のバーで女と喋っています。もうどこかで見た光景です。しかもそのバーに入った理由が「とりあえずチーズかナッツでもつまもうと思ったから」です。こんな軽い理由で恵比寿のバーに入れる人間をボクは同じ血が通っているとは思えません。しかも、会話もこんな感じです。
つくる「それが存在し、存続すること自体がひとつの目的だった・・・」
「たぶん・・・」
女 「宇宙と同じように?」
つくる「宇宙のことはよく知らない」
「でもそのときの僕らには、それがすごく大事なことに思えたんだ。僕らのあいだに生じた特別なケミストリーを大事に譲っていくこと。風の中でマッチの火を消さないみたいに」
女 「ケミストリー?」
つくる「そこにたまたま生まれた場の力。二度と再現することのないもの」
女 「ビッグバンみたいに?」
つくる「ビックバンのこともよく知らない」
「け、け、け、け、け、ケミストリー・・・・!」「い、いま、なんつったこいつ・・・!?」(※後略)
(投稿者 ドリー)
こんな感じのレビューがついてます(めっちゃ長い)ので、暇な方はぜひ読んでみてください。
第4位:HIKAKIN「僕の仕事はYouTube」
みんな大好きHIKAKINが堂々のランクイン。
荒れているだろうなと思って覗いてみたら、案の定、手堅く炎上していました。
ただ、荒れっぷりは申し分ないのですが、あざとい受け狙いのレビューが多かったため、そこまでは楽しめない印象です。(やはりレビュワーが若いのでしょう。)
第3位:西野亮廣「グッドコマーシャル」
ご存じ、嫌われ芸人キングコング西野さんが書いた初の小説。
この本に関しては、他と少し観点が違います。
彼はご承知の通りアンチが多いので、酷評レビューに「参考になった」が多く押されて上位に表示されるのですが、けっして批判レビューが多いわけでなく、絶賛もあるんです。
これはどういうことかというと、初めは酷評レビューが目に入るのですが、順に読んでいくと、徐々に評価が上がり、最終的には絶賛の嵐になり、今すぐに小説を読みたくなるという笑。
ストーリー性のあるレビュー欄になっている、なんとも珍しく美しい仕上がりになっています。
第2位:与沢翼「ネオヒルズ・ジャパン」
ネオヒルズ・ジャパン 与沢翼責任編集長 (双葉社スーパームック)
- 作者: 与沢翼責任編集長
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2013/11/21
- メディア: ムック
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な、なんだこの本は!?
こんな本のレビュー欄、荒れないはずがない!
ということで貫録の炎上です。
ゲイやスカトロ系の本買うより勇気が要るってどんだけ(@_@;)(投稿者 八代目将軍吉宗)
なんで星5つがこんなにあるのかと思ってレビュワー見てみたら、この方々ここしかレビューしてないですね。
食べログ等では良く見るステマ手法ですが、Amazonでもそういうことやってたんですね〜
さすが与沢さんすげーっす!(投稿者 まめ21)
今年1番の笑えた雑誌!
誰が彼に憧れるのだろうか?(投稿者 toshipopo)
ちなみにランクインさせた書籍の中で、この雑誌だけ完全未読ですので、内容に関してはなんとも言えません。ぜひ皆さん、読んで感想を聞かせてください。
第1位:山田悠介「リアル鬼ごっこ」
天才としか表現のしようがないのではないですか?(投稿者 joppin-karuo)書こうとしてもここまで読み手をムカつかせる日本語は
決して書くことはできません。
いわゆる「反吐が出る」という精神状態がどういうものか
初めて理解させてもらうことができました。
人として貴重な経験だったと思っています。
この紙のために伐採された樹木の無念やいかに。
この本を勧めている書店 →信頼できない書店この本を単に置いている書店 →一般的な書店
この本を置いていない書店 →信頼できる書店
である事が分かる、何とも素晴らしい本。(投稿者 neko)
どんな悪評のある小説にだって良いところはあるもんだ!
そう思い込んで読んだリアル鬼ごっこ。
が、私なぞはまだまだ甘かったです。
内容の薄さに加えて幼稚な文章。頭が変になりそうでした。
世の中には本当に「良いところなど皆無」な小説が存在する。
それだけは心底理解できました。(投稿者 ゆな)
Amazon炎上レビュー史上に燦然と輝く名作。
縦読みによる批判や、「鍋敷きにサイコー」など大喜利じみたレビューが広く知られたのも、この書籍がきっかけの気がします。
この小説、発売当初に自分も読みましたが、最初の一文で気絶しそうになりました。(山田氏ゴメンナサイ!)出版社も誤った日本語を直したりせず、完全に燃やしにきてます笑。
ただ、書籍を出すたびに文章力は上達してきている(まだ伸びしろがある)ようなので、著者の今後に期待です。(と、フォロー(^^;)
4、結論
というわけで、
フィクションの山田悠介。
ノンフィクションの与沢翼。
という、とても順当な(というのもアレだけど…)結果となりました。
5、調査対象&考察
なんとなく「燃えそうな人」のレビュー欄をさらっと見ていきました。
上記の他、イケダハヤト、 ちきりん、はあちゅう、勝間和代、堀江貴文、藤沢数希、渡邊美樹、香山リカ等々…。
レビュー件数や星(評価)を見るともっと炎上している書籍もありましたが、想定通りの批判や、逆にシャレにならない中傷が集まった著作は選から外しています。
最後にまとめると、
今回は「どうせなら楽しんでしまえ」というスタンスでまとめましたが、普通に考えて、Amazonのレビュー欄は、あくまでその書籍の批評に使う場所です。
個人に対しての中傷やウケ狙いのレビュー、あきらかに読んでいない者の批判などが溢れているのを知った時は、正直言って困惑しました。
中には自分が面白いと思った書籍にも、批判の嵐がうごめいていたり。
別に優等生的なことを言うつもりはないですが、最低限、「読んだ本のレビューを書こうよ」「購入を検討している人の役に立つレビューを書こうよ」ということだけは、今回提唱しておきたいと思います。
ともあれ、もしSNSが炎上したり、日常生活で悪口・陰口を言われたりして落ち込んでいる方は、これらのレビューを見て、「自分は何を落ち込んでいたんだっ!!」と励まされてはいかがでしょうか?
ではでは!
※惜しくも選に漏れた作品↓
※引用したレビューは一部を抜粋して紹介しています。
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